1970年の創業当時より稲垣工業所は「高度な技術と優れた納期（ハイクオリティー・アンド・ハイスピード）」をモットーに邁進してきました。 創業時はコンピュータ制御の工作機などなく、職人の技と業によってひとつひとつ丁寧に削り出されており、素材も現在のように純度が高くなく、安定して手に入らなかったことから、当時の職人は大変な努力と苦労を経て製品を創り上げてまいりました。

　時代とともに工作機自体の性能が向上し、また、各種素材の品質も安定して供給されるようになった今日でも「我々の創った製品は必ず社会に貢献している」と想いを馳せ、当時のスピリッツを何一つ変えずに製作を続けております。

　複雑化・高精度が要求される中、全てを職人の手作業とはまいりませんが、培ったノウハウを活かし、ただ単にコンピュータがはじいた作業工程通りではなく、仕上がりをイメージし、より的確で精度の出る工程に変更をしたり、時にはあえて手作業の工程を交えたりしながら丁寧に、確実に仕上げております。

　また、全ての製品において行っている高精度な測定器を使った厳しい検査や熟練した検査官の目による実測と仕上げ（ハイクオリティー）も全ては職人気質の表れです。

　24時間操業は短納期（ハイスピード）の実現だけではなく、常に工作機を稼動させることにより、一旦止めて冷えることで起こる精度の乱れを防ぐという目的もあります。これによって通常行うアイドリングが必要なくなり、更なる短納期の実現に一役買っています。

　どんなに優秀な工作機もそれを使いこなす人がいなければ何の意味もありません。素材の特性を熟知し、機械で出来ること、人の手でしなければならないことを瞬時に判断・実行いたしております。少数精鋭の職人集団を最新機器でカバーし、大ロットから特注加工品まで、より良い製品をより安価に供給していることが我々の誇りと喜びです。

　手書きの図面から三次元CAD、鋼材からステンレス、アルミニウム等どんな要求にも確実にお応えいたしております。